はじめに
TVerは年々ブラウザ制限が厳しくなり、2025年現在では「アプリ視聴前提」の設計に完全移行。
Linuxユーザーにとっては、**TVer視聴=“無理ゲー”**とすら言われていた。
しかし──
APT版Firefox + DRM設定という最後の砦を突破し、ついにLinux上でTVer視聴に成功!
この記事ではその完全再現手順と注意点をまとめる。
LinuxでTVerは「Firefoxなら見れる」!
- Flatpakや仮想環境を使わず、標準的なFirefoxで視聴可能
- ポイントは DRM(Widevine)を有効化すること
- 記事内ではAPT版Firefoxを使用したが、Snap版やFlatpak版でも可能性はある
確認済みの環境
OS:Ubuntu 24.04 LTS
Firefox:APT経由でインストールした最新版
TVer:2025年6月時点、https://tver.jp の通常配信
インストール手順(APT版で実施)
APT版での手順を紹介するが、他のインストール方法でも同様の設定で再現可能な可能性あり。
Mozilla公式PPAを追加(APTで最新版を使うため)
sudo add-apt-repository ppa:mozillateam/ppa
sudo apt update
APT優先設定(Snapを避けたい人向け)
echo ‘
Package: *
Pin: release o=LP-PPA-mozillateam
Pin-Priority: 1001
‘ | sudo tee /etc/apt/preferences.d/mozilla-firefox
Firefox を APTからインストール
sudo apt install firefox
※Snap版を使っている場合は、切り替えずそのまま進めても構わない。ハズ…
FirefoxでのDRM(Widevine)有効化
about:config
を開く
about:config
以下の設定を検索して true
に変更
設定名 | 値 |
---|---|
media.eme.enabled | true (DRMを有効化) |
media.gmp-widevinecdm.enabled | true (Widevineモジュールを許可) |
再起動して反映
動作確認
https://tver.jp にアクセスし、動画がそのまま再生できれば成功!
補足・注意点
Flatpak・Snap版での動作実績は未確認(報告歓迎)
Firefox ESR(延長サポート版)ではWidevineが使えない場合あり
User-Agent偽装やJSスクリプト注入などの小細工は一切不要
試したけどダメだった方法
LinuxでTVer視聴を実現するために、さまざまな方法を検証したが、以下の手段はすべて失敗に終わった。
Chrome + User-Agent偽装
拡張機能で モバイル / デスクトップ両方のUser-Agent を切り替えて検証Client Hints
や navigator
オブジェクトなど、JavaScriptレベルでの高度なブラウザ検出が行われており、偽装は即バレ
TVer側で再生エリア自体が表示されず、完全にブロック
Wine + Windows版Chrome / Edge(ブラウザ)
Wine経由でWindows版のChromeやEdgeを導入
インストール成功後もTVerの動画再生は不可
Androidエミュレータ(Waydroid, Anbox)
Waydroidは重すぎて起動困難
Anboxは動作不安定、TVerアプリの起動に至らず
おわりに
「TVerはアプリじゃないと見れない」
「Linuxユーザーは切り捨てられた」
──そんな声に、今回の方法は痛快なカウンターとなった。
LinuxでTVerを観たいすべての人へ。
まだ希望はある。Firefoxが、それを証明してくれた。
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